恩田陸

「エンド・ゲーム」

常野物語最終章・・・? 明かされた答えがすっきりしなくて、違和感というか、本当にそうなの? という思いが残ります。 答えっていうより、解のひとつにすぎないという気もして、まだこの物語は続くのかなぁ・・・とも。

「ネクロポリス」下

日本とイギリスと両方の国の影響を受けている「V.ファー」という場所。謎のなかに謎が生まれて、作中でもいわれているようにホラーとミステリとファンタジーがまざりあったような状況。最後まで読んでも不明なままの謎は、どうなるのか気になります。続き…

「ネクロポリス」 上

恩田さんの新作。本屋で表紙をみたときから楽しみでしょうがなかったのですが、一冊1800円の上下巻を買うのはやっぱり厳しいっ。 彼岸に死者達が帰って来る町。その町には、その町にゆかりがある人達しか訪れることができない。その町に帰ってくるのは、その…

「ユージニア」

さるすべりの白い花。白? 赤ではなく? −冒頭より つい最近、ケセラセラさん(id:ceserasera:20050828)のところで百日紅の見事な写真を見ていたので驚く。思わずまた写真を見に行き、確かに、お祝いの席でよく作られるちり紙製の紅白の花にも見えるな、と納…

「蒲公英草紙」

「光の帝国」に出てきた"常野"の人たちに会えます。この作品では、"常野"一族が通常の人々とどのように関わってきたのか、また、通常の人々から"常野"となった人のことが描かれています。 日本画と西洋画の違い、和楽と洋楽の違いについて作中で語られている…

「夏の名残りの薔薇」

この作者やっぱり好きだ。作品ごとに、色合いが違っていて、手法も異なっていて、作品数も多いというか、とても良いペースで新作を提供してくれて非常に嬉しい。 ずいぶん凝った作り、という印象。着想元となった映画をそのうち見てみたいです。

「夜のピクニック」

あまりに懐かしい。自分の体験した強歩大会をまざまざと思い出した。大会の内容は、この本の方が過酷だったものの、夜、みんなで歩いたことや、友達との会話、当時の雰囲気、自分のものじゃないような足、など・・・。 このイベントに参加したことのある人た…

「Q & A」

帰りの電車で読み始めたら面白くて一気に読みきってしまいました。 インタビュー形式で進められ、謎の事件が発生した状況の聞き取り調査を行っていきます。犯人・原因が不明のまま、主役不在で次々と場面が切り替わっていく、色々な角度から事件を調べていく…

「黄昏の百合の骨」

「麦の海に沈む果実」のシリーズの続き、なのかな・・・。「三月は深い紅の淵を」との関連性が高いんだろうか・・・。細部の設定をおぼろげにしか憶えていないので、一度この家族が出てくるシリーズ通して読み返したい気もする。 文章にすごくセンスがある、…

「禁じられた楽園」

黒と茶の幻想とMAZEと月の裏側・・・を足して、そのうえさらに要素を詰め込んで色調をホラーテイストでまとめた感じ・・・かな・・・。恩田作品では「光の帝国」が好き。「上と外」もいいなーと思うし、「三月は深き紅の淵を」の登場人物がでてくるシリーズ…